院長のブログ(表)( ´∀`)

東京つばめ鍼灸院長の独り言ブログ。「南北相法」の翻訳ページはこちら→http://www.varianttuning.com/index.html

嘘と本当

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コロナの影響でかなりヒマになった。今年の4月から来院患者数がほぼ半減し、6月に入ってから徐々に患者が戻りつつあるものの、それでも例年に比べるとまだまだ少ない。

 

2020年5月5・15日合併号の東京保険医新聞が行った緊急会員アンケート結果によると、9割超の医院で患者が激減し、経営困難に陥っている病院が相当数みられるそうだ。また、「消毒用エタノール製剤が4週間以内になくなる」と回答した医院が72.5%を占め、かなり切迫した事態が明らかになっている。

 

東京都においては、緊急事態宣言が出されたあと、休業要請が出されたわけだけれど、鍼灸院は、日本の法律上の定義では医療機関に該当しないにも関わらず、医療機関と同様、給付金支給の対象外となった。

 

マスコミに恐怖を煽られた国民は、病院のみならず、鍼灸院へ行くことも避けるようになった様子で、今年またコロナの第二波が来るとしたら、かなりの数の病院、鍼灸院が廃業を迫られることになるかもしれない。

 

ここ数ヶ月、世界各国で発信されているコロナ関係のニュースをかき集めるようにして観てきたわけだが、5月頃から、何かがおかしいと気が付くようになった。

 

例えば、コロナウイルスの直径は約1万分の1ミリ、約0.1μmであると発表されているから、理論上は、この微小なウイルスを捕捉できるのはN95レベル以上のマスクのみであるということになる。

 

しかしながら、メディアに映る世界各国の要人、有名人、自称感染症の専門家らにおいては、N95レベル以上のマスクを装着している人はほとんど見られなかった。日本の国会議員に至っては、当初は3密状態の審議中でさえ、誰1人としてマスクを装着しておらず、パンデミック中盤になった頃、慌てた様子で、突如として全員がマスクを装着するようになった。

 

一般市民よりも、遥かに生への執着が強そうな「上級国民」たちが、人類史上最強と謳われる「正体不明」のウイルスを前にして、己の命を守るための、最大限の防御策を講じぬという光景は、あまりにも不自然だ。

 

実際に国会が閉会するまで、某首相は給食当番でもないのに、PM2.5さえ捕捉不能な給食当番用マスクを装着していたし、某副総理に至っては、へそ出しならぬ鼻出しスタイルマスク、某都知事に至っては穴あきレース素材マスクを装着していた。ちなみに、ツイッターでは上記2名の政治家が審議中継終了後、かったるそうにして、即座にマスクを外す映像がアップされている。

 

巷ではウイルス捕捉性能が疑わしい、マスク素材には不適切な各種素材でやっつけ的に作られた怪しいマスクが流通しているし、「3密は避けて下さい!」と密になりながら渋谷を徘徊する役人を見ていると、コロナは本当に恐ろしいウイルスなのであろうか、という疑念がフツフツと沸きあがってくる。

 

実際に、最も感染症のリスクが高いと思われるガン専門の病院や病棟、ターミナルケア関係の施設、老人介護施設パチ屋、満員電車などでのクラスターがほとんど報告されず、「ある共通点」がみられる一定の場所、施設のみに限り、ピンポイントでクラスターが発生していること自体が不思議でならない。

 

www.sankeibiz.jp 

WHOは、「コロナは新型インフルエンザウイルスよりも致死率が10倍高い」と言っていたから、単純に考えてみても、インフルエンザウイルス感染者より、コロナウイルス感染者に出逢う確率の方がはるかに高そうだ。しかし、今のところ、自分の身辺でコロナウイルスに感染した人の話はほとんど聞かない。

 

確かに、有名人が2人、コロナウイルスで亡くなったと報道されたけれど、1人は常習的な喫煙によるCOPDらしき既往症があったようだし、もう1人は末期がんだったとのことで、本当にコロナが原因だったのだろうかという疑念は払拭できない。

 

私の親戚にも、末期がんで入院していた人がいて、すでに余命僅かと診断されていたから、癌や放射線治療による何らかの影響で亡くなるものと覚悟していた。しかし、先月、突如としてコロナウイルス陽性の診断がなされ、「コロナで亡くなりました」という連絡がきた。どういう経緯でコロナに感染したのかは、全くもって不明である。遺体はすぐに火葬する必要があり、コロナウイルス感染予防対策のため、親族でさえも最期を看取ることを病院側に拒否された。

 

エアロゾルで容易に感染し、延々と再陽性を繰り返すという、本当に危険なウイルスであれば、密かに日本が誇る防毒マスクメーカーのシゲマツや興研N95レベルのマスクを増産させ、まずは「上級国民」がN95マスクを奪い合うようにして取り合い、頬に隙間ができぬように、しっかりと装着しているはずだ。

 

そして、「上級国民」の安全が確認されたのち、彼らの生活を支える「年貢」を納める一般市民が、最凶のウイルスによって「年貢」を納め損ねぬよう、N95マスクを全戸へ無料配布するだろう。

 

受付やレジにビニールカーテンを設置したり、フェイスガードや使い捨て手袋を装着せねばならぬほど、危険性の高いウイルスなのであれば尚更のこと、ミャンマーで作らせたと言われる、検品不良かつ、不衛生かつ、ウイルス捕捉能力が皆無に等しい布マスクなどを配ることなど、あり得ないだろう。

eetimes.jp

 

ちなみに、466億円もの血税を投入し、そのうち再検品に8億円、使途不明金が約248億円とされた素晴らしいアへノマスクは、厚生労働省によると今月15日までに「おおむね配達が完了した」そうだが、私にはまだ届いていない。

 

アメリカではコロナウイルスがフェイクであるという噂が流れ、病院はコロナウイルス関係の給付金(コロナ患者1人につき、入院しただけで1.3万ドル(約140万円)、人工呼吸器を使用した場合3.9万ドル(約420万円))を貪るために、コロナウイルス患者を水増ししているのではないかという批判が噴出したそうだ。

www.bbc.com

 

また、アメリカでは、日本の厚労省にあたるDepartment of Healthから、死亡診断書の改ざんを要求された(コロナ患者水増し)として、ある医師が告発している。

www.youtube.com

 

一方、日本においても、コロナウイルス患者を受け入れた病院には、かなりの額の交付金が給付されることになっている。医療従事者個人への給付金の支給も決定した。経営状況が芳しくなかった病院が、コロナ患者を水増しする可能性は否定できない。

https://www.kantei.go.jp/jp/content/20hosei04-21-23.pdf

 

また、日本では死因が別にあったとしても、コロナウイルスで死亡したことにするよう、厚労省が各自治体に、通達を出していたことが明らかになっている。

www.yomiuri.co.jp

newstopics.jp

 

情報のソースが不確定かつ不明確であるのに、コロナの恐怖を意図的に煽っているかのような、偏向報道も少なくない。

www.asahi.com

 

結局、上記の報道があった翌日、大阪府知事は「3人の医者がコロナの治療をして、お亡くなりになられたという情報はつかめていない」と発言している。

www.asahi.com

 

コロナ騒動の一方で、スーパーシティ法案が水面下で可決されており、コロナは超監視社会への布石にすぎない、という見方も出てきている。確かに、某国では現在、5Gの基地が1週間に1万基以上のペースで建設されており、コロナパンデミックを境に、個人データの収集が加速したようだ。

www.nikkei.com

hbol.jp

 

実際に、大阪の地下鉄では昨年から、大阪メトロの社員を対象に、顔認証で開閉する改札機を実験的に導入している。2024年度までに、顔認証チケットレスの改札を全駅に導入させる予定らしい。

mainichi.jp 

日本においても、国を挙げて電子マネー導入をゴリ押ししたり、本来必要性が低い場所にも監視カメラを設置したり、マイナンバーカードと個人口座を紐づけしようと画策しているのは、某国と同じ流れにもってゆくつもりなのかもしれない。

www.zenshoren.or.jp

 

実際に、某国では大活躍したコロナウイルス専用接触追跡アプリは、個人が尊重されるアメリカにおいては、国民がデモなどで抵抗を見せているためか、まだ導入されていないようだ。

www.newsweekjapan.jp

 

一方、情報弱者の多い日本においては、政府によって知らぬ間にスマホ用アプリが導入され、すでにダウンロードしている国民が少なからず存在するようだ。何より、このシステムが第三者によってハッキングされる可能性や、陰性者が陽性者として誤登録されて隔離される可能性、将来的に権力者の都合の良いように乱用される可能性はゼロではないわけで、リスクについての十分な説明がないまま、ダウンロードをゴリ押しする御役所の姿勢には強い違和感を覚える。

www.itmedia.co.jp

 

ちなみに、お隣では警察専用の「AI眼鏡」がすでに採用されており、この眼鏡を装着していれば、視界に入った国民の名前、個人番号、住所、犯罪歴など、諸々の個人情報をドラゴンボールスカウターの如く、瞬時に確認できるそうだ。この眼鏡はいわゆる「黑科技」の1つだが、個人情報収集のための科学技術に関しては、日本の遥か先を行っている。

baijiahao.baidu.com

 

近い将来、GPS入りの極小マイクロチップを全国民の体内に埋め込み、仮想通貨でベーシックインカム導入という流れになれば、もう完全に、国民は一部の権力者の手の内に収まってしまうだろう。ちなみに、日本では10年以上前に、某企業が直径0.05mm、厚さ5μmのマイクロチップ作成に成功している。北欧では数年前から人体へのマイクロチップ埋め込みが実用化されているし、日本でもすでにペットへのマイクロチップ注入が実用化されているから、このまま国民の意識が変わらなければ、ヒトへの実用化もそう遠くはないかもしれない。

 

まるでSFみたいな話だが、某大企業がタトゥータイプのマイクロチップを体内に埋め込むことを見据えたかのような技術で、実際に特許を取っているという話や、

https://patentscope2.wipo.int/search/en/detail.jsf?docId=WO2020060606

www.youtube.com

news.bitcoin.com

 

科学的根拠に乏しい怪しげな新型コロナワクチンの国民全員への強制?接種を2021年前半までに実施させようと企んでいる日本政府の、異様なほどの焦り具合を鑑みると、「これは陰謀論である」と騒ぐ輩は、すべて工作員なのではないかと疑ってしまう。

www.yomiuri.co.jp

子宮頸がんワクチンの副作用で人生を台無しにされた人々が集団訴訟を起こしたことは記憶に新しいが、新型コロナワクチンの副作用についての十分な説明がないまま、強制接種させるとなれば、国民の反発は必至だろう。

www.sankei.com

 

最近叫ばれ続けているソーシャルディスタンスについても、国民同士の距離を一定間隔とらせることにより、監視カメラによる個人の識別を容易くしようという魂胆があるのではないか、という鋭い指摘もある。

 

ちなみに、コロナ予防ワクチンは昆虫細胞などを用いて抗原となるたんぱく質を作成する手法で開発が進められており、まずは医療従事者を対象に供給開始させようとしているらしい。

www.yomiuri.co.jp

 

また、アへ政権はどさくさに紛れて、憲法改正まで目論んでいるようだ。

www.nikkansports.com

 

ちなみに、日本の某自動車メーカーが某県でコネクティッドシティと呼ばれる未来都市の建設に着工するのは、2021年からだと言われている。

project.nikkeibp.co.jp

 

一方、カナダのトロントではスーパーシティ構築によって、一部企業に個人情報がすることへの反発からデモが起こり、整備を目指していた某企業が撤退している。

www.tokyo-np.co.jp

 

そういえば、スーパーシティ法案についての話題がヤフーのトップニュースに出たのは、可決された直後だった。国民にとって不利益が多い法案を無理矢理通過させようとする時は、必ずと言って良いほどスピン報道がなされるから、「未確認飛行物体が現れた!」などの怪しげなニュースが突如として報道された時は、宜しくない法案が通過しようとしている可能性が高い。

biz-journal.jp

 

日本ではコロナが流行り出したとされる当初は、「感染力が弱い」と報道されていたものの、のちには「陽性者に近寄ると数秒で角膜から感染する最強のウイルスだ」などという報道がなされ、最終的には一転して、「微陽性」だとか「感染力は弱いから安心して下さい」などという一貫性のない報道が目立つようになった。

 

そもそも、ウイルス感染の定義上は、陽性(positive)か陰性(negative)しかないはずで、個人的には「微陽性」という用語自体に違和感を覚えるわけだが、このことについてツッコミを入れる人は、あまりいない。

 

コロナの専門家会議では、本来残すべき議事録が記録されていなかったり、速記録を開示請求したものの、ほとんどの内容が黒塗りで、国民に知られては不味いようなことを話し合っていたと疑わざるを得ない。

oshidori-makoken.com

 

しかも、コロナの第2波が来るなどと騒いでいるこの時期に、あたかも証拠隠滅を図るかのように、突如として、この専門家会議は廃止されることとなった。

mainichi.jp

jbpress.ismedia.jp 

科学的な根拠が乏しく、未だ正体がハッキリとしないウイルスであるのに、なぜに副作用が危ぶまれているワクチンや、その他の薬剤の投与を急ぎ、新しい生活様式への移行を執拗に迫る必要があるのだろうか。ちなみに、米ツイッター社は、新型コロナウイルスに関する「偽情報」を削除対象とすることを決めたそうだ。

www.itmedia.co.jp

自然災害と鍼灸治療

ここ数年、日本列島ではスーパー台風や集中豪雨、土砂災害、河川の氾濫、火山の噴火、地震などが頻発している。

 

ウェブ上には、南海トラフ地震や首都直下型地震、富士山噴火がいついつに起こるというような怪しい「予言」があふれ、早急に備えておくことが必要であると説いている。

 

 

今年の3月には政府の中央防災会議が、富士山噴火を見据えた防災計画を定めるよう各自治体に提言している。

www.nikkei.com

 

日本列島付近の火山はここ数年で活動期に突入したとの話もあるし、すでに死火山という定義が無くなったことを証明するかのように、これまで死火山とか休火山であると考えられていた山が突如として雄叫びを上げるような事例も、チラホラ出てきている。

 

自然災害の危険性が世界一高いと称される日本において最も恐ろしいことは、大噴火や大地震津波、河川の氾濫、スーパー台風の上陸、土砂崩れなどが、同時多発的に発生することだ。

 

近年の様子を鑑みると、近い将来、何らかの自然災害が同地域で立て続けに発生する可能性は、十分にあり得る。それゆえ、国民各人が日頃から最悪のケースを見据え、防災意識を高め、可能な限りの備えをしておくことが必要だろうと思う。

 

www.intechopen.com

 

2003年にミュンヘン再保険会社(Munich Re Group)が公表した“A NATURAL HAZARD INDEX FOR MEGACITIES”(「大都市の自然災害危険度指数」)によれば、ロサンゼルスのリスク指数を100とした場合、北京は15、パリは25、ロンドンは30、香港は41、ニューヨークは42、大阪・神戸・京都は92、サンフランシスコは167、東京・横浜は710となっている。

 

サンフランシスコには、サンアンドレアス断層(San Andreas Fault)と呼ばれる全長約1300kmほどの巨大な活断層が存在するが、リスク指数が東京・横浜に比べて格段に低い大きな要因としては、活断層上および活断層付近への構造物の建設が法律で禁止されていることがあるだろう。

 

日本列島は北米プレート、太平洋プレート、ユーラシアプレートフィリピン海プレートと呼ばれる4つのプレートがせめぎ合って形成されている、世界でも類を見ない地震多発区域だ。その上、活火山や原発津波のリスクもあるから、日本国内で安全な土地を探し出すのは、容易なことではない。

 

ミュンヘン再保険会社がこのデータを公表してから既に20年近く経つけれど、近年の異常気象に加え、様々なモノや人の一極集中が未だ収まりを見せず、コロナ騒動でやる気のなさを露呈させたアへ政権に翻弄され続けている東京においては、現在のリスク指数はさらに跳ね上がっているのではないかと推察される。

 

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東北大地震福島原発の事故を目の当たりにして以来、なるべく安全な土地へ引っ越したい、という思いは日に日に増している。しかしながら、まだ東京でやらねばならぬことが沢山あるから、もうしばらくは世界最高にリスキーなこの土地で、何とか無事にやり過ごさねばならない。

 

私は常々、針灸を業とするのであれば、なるべく自然災害のリスクが少ない土地に鍼灸院を構え、患者が安心して治療を受けることができるような環境を提供すべきだろう、と考えている。

 

何故なら災害大国日本においては、たとえ30分といえども、百数十本もの針を体に刺したまま放置しておくというのは、相当にリスキーなことであるからだ。

 

外科医が感染のリスクを恐れて手術中の処置を可能な限り急ぐように、針治療においても自然災害のリスクを避けるため、処置時間は早ければ早いほど良い。もちろん、十分な効果を得ることができる、最低限の留針時間は設けなくてはならない。

 

ここ数年、短時間で効果的な針治療を、如何にして実現するかを試行錯誤してきたわけだけれど、現状では従来の半分くらいの施術時間に抑えるのが限界だ。

 

鍼を打つスピード、針を抜くスピード、刺鍼の正確性は10年前と比べ、相当に向上していると思うけれど、それでも1人あたり、1回の施術で80~130本くらいは打つから、針を打つだけで最低でも15~20分くらいはかかる。留針時間は刃先の進化によって大幅に減らすことが可能となり、従来は35分程度の留針が必要だった病態でも、速抜または10~20分程度の留針でかなりの効果を上げることが可能になった。

 

施術時間の短縮は、より多くの患者を診ることが可能になる、という大きなメリットがある。得気を重視した効果的な鍼治療というものは、患者が重症であればあるほど施術に時間がかかるものだけれど、1人の鍼灸師が生涯診ることができる患者数には限りがあるから、1人あたりの施術時間を如何にして減らすか、ということは非常に重要であると考えている。仮に、1時間かかっていた施術を30分で済ませることができたとすれば、単純計算でも、従来に比べて2倍近くの患者を受け入れることが可能になるかもしれない。

 

また、施術時間の短縮は、刺鍼痛に伴う患者の肉体的、精神的負担を軽減させることが可能になるし、タイムイズマネーであると考えるのであれば、施術時間を節約することで患者個人の経済活動を促し、さらには社会全体の生産性をも向上させる可能性がある。

 

実際に、日本の多くの病院での待ち時間の長さは、首都高速の渋滞同様、毎年莫大な経済的損失を生み出しているように思われる。「必要な治療を短時間で済ませることができたならば、どれほど良いことか」と考えている患者は、少なくないだろうと思う。

 

もちろん、先に述べたように、施術時間を如何に少なくするかということは、予期せず起こり得る自然災害に備える、という点においても重要だ。現状では、例えば軽度の頭痛や腰痛の治療であれば、使用する針の種類によっては、刺針、留針、抜針、すべての工程を含め、30分程度で終了させることが可能になった。

 

これまでは、どんな病態であっても、すべての工程をこなすためには1時間程度要したから、それが半分の時間で済み、同じような効果を享受できるのであれば、施術者にとっても、患者にとっても、メリットは大きいだろう。まさに双赢な関係だ。

 

 

とにかく、なるべく安全な場所で針を打ちたいと常々考えているわけだが、様々なリスクを抱えた日本列島では、どこにいても、いつ何時自然災害を被る可能性があるかなんて、わかったもんじゃない。

 

現在鍼灸院を構えている三鷹市付近は、都内でも比較的標高が高く、河川の氾濫や津波の心配がほとんどないし、ローム層の上に位置するから比較的安心感があるけれど、立川断層や東京湾沿岸を震源とする大地震が発生した場合、どの程度の被害が出るかわかならいから、安心はできない。

 

東京の地質、地形、基礎工学的な話に関しては、東京都地質調査業協会のまとめた「技術ノート」にわかりやすく記されている。東京は、もはや色んな意味で臨界点に達している。可能であれば、東京以外の都市へ脱出するのがベターであると思うけれど、どうしても東京から離れられない場合などは、このウェブサイトの資料にくまなく眼を通し、どこに住むべきかを考えるのも良いかもしれない。ちなみに、日本列島の地形に関して言えば、活火山と活断層をテーマにした『活火山 活断層 赤色立体地図でみる日本の凸凹(技術評論社)』も、非常に学ぶところが多い。

www.tokyo-geo.or.jp

 

怪談の町の思い出

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松江の北京堂を引き継いで半年ほど経った2011年3月11日、東日本大震災が発生した。しかしながら、松江市内は至って平和に感じられた。

 

ほぼ毎日、海潮(うしお)温泉へ行っているという東忌部(いんべ)人の患者が、「あの地震の前日だけですよ、源泉の色があんな茶色く濁ったのは」と言っていたくらいで、テレビからけたたましく流れ出る大地震関連のニュースは、まるで他人事のようで、多くの患者は平時と変わらぬ様子で過ごしていた。

 

そんな中、東京人にとっては甘すぎる鯵(あじ)の南蛮漬けを定期的にもってきてくれる患者のKさんが、「つい先日、松江歴史館が完成したのよ。早速行って来たけど大した事なかったわ。まぁ、先生も行ってみたら」と言った。

 

Kさんは元々、十数年も前から、線維筋痛症の如き謎の全身痛を患っており、北京堂に出逢うまでは歩くことさえできなかったそうだ。しかし、師匠の施術で歩けるようになり、私の施術で小走りできるようになったものの、完治には至らず、定期的に通院していた。

 

ある時、Kさんが「先生、お土産です」と言って、カンボジアで買ってきたという小さな荒彫りの仏像を差し出した。村八分の存在を信じていた純朴な東京人は断ることもできず、お礼を言って受け取ったわけだが、本来信仰するものがない人間にとって、出所の知れぬ仏像のお土産は、あまり気分が良いモノではなかった。

 

そういえば、師匠と三鷹市の僻地で北京堂を開業して間もない頃、予約がほとんど入らない日々に業を煮やした師匠が、「これはきっと妹が中国から買ってきた仏壇の扉を開けているせいだ!不吉だから仏壇の扉を閉めましょう!」と叫んだことがあった。

 

師匠は本来、出雲教に熱心だったお母さんが買ってきた、毎年買い替えるべきお札(ふだ)を何年も無造作に壁に掲げておくほど、宗教には無関心であった。しかし、妹さんからお土産でもらったという、手の平サイズの怪しい仏壇を処分することができず、何故か本棚に飾ったままにしてあった。

 

「黄泉平坂(よもつひらさか)にある、黄泉への入り口を塞いでいるという大きな岩は、実は私たちが若い頃に運ばされたものです」と、出雲訛りの標準語で暴露したお父さんと同様、師匠も典型的な唯物論者であるはずだったが、鍼灸院営業不振の原因は、ミニ仏壇の扉が開いていることにあると思い込んでいるらしかった。

 

私は「今は開業して間もないし、ここは僻地だから、最初は患者が来なくて当然だ」と思っていたから、仏壇の扉を閉めても何も変わりゃあしないだろう、と高を括(くく)っていた。

 

しかし、師匠が仏壇の扉を閉じるや否や、院内の電話の着信音が鳴り響いて新規の予約が入ったもんだから、師匠は仏壇が良からぬオーラの泉となっていることを確信した様子であった。

 

当時、松江市では、2007年から「松江開府400年祭」が始まっており、2011年はこの祭の集大成として、「松江開府400年記念博覧会」が開催されることになっていた。松江歴史館はこのタイミングに合わせて開館したようだった。

 

ちょうど同時期、隣の出雲市では、独身女子が出雲大社で願掛け参りするというブームに火がつき始めていて、松江市もそれに肖(あやか)って、何とかして観光客を増やしちゃろう、という気運が高まっていた。

 

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しかし、観光という点においては、松江市には出雲大社ほど強烈なスポットが存在せず、松江城は未だ国宝に認定されていなかったし、独身女子を魅了するようなモノも皆無に等しかったせいか、境港市の妖怪ロード成功に便乗して、松江市を怪談の町として売り出してはどうか、と言う話があった。

 

例えば、松江市にゆかりのある小泉八雲ラフカディオ・ハーン)の怪談話に関係のあるエリアを巡る、松江市独自の怪談ツアーなどを定期的に開催する、という話だ。

 

そんな中、完成して間もない松江歴史館で、私の好きなフロッグマントークショーをすると言う話を、2ちゃんねるのスレッドで時折見られる「あげ」は出雲弁である、と信じていた、毎年「すてきな奥さん」のリッラクマ付録を楽しみにしていた某患者から聞いた。

 

その患者曰く、今をときめくフロッグマンと、「怪談」の代名詞のような存在である小泉八雲の子孫とをコラボさせ、松江を盛り上げていこうという作戦なのではないか、という話だった。

 

結局、件(くだん)のトークショーを見るため、仕事を早めに切り上げて松江歴史館に行ってみたものの、今となっては、最前列に陣取っていたフロッグマンの熱心なファンらしき人々が、頻繁に頷(うなず)く映像しか脳裏に浮かばず、彼らがどんな内容を話したかは、もうスッカリ忘れてしまった。

 

フロッグマンは確かに才能のある人だと思う。彼の代表作は「鷹の爪」だけれど、最もセンスを感じるのは「京浜家族」である。

 

「鷹の爪」は、随所に島根を皮肉るセリフが散りばめられている、奇抜かつ斬新なフラッシュアニメの走りであったが、老年人口の占める割合が多い島根県においては、フラッシュアニメ自体を知らぬ人が多かったから、話題に上ること自体が少なかった。

 

それでも、「鷹の爪」ブームを見越してか、旧日本銀行松江支店跡地のカラコロ工房内に唯一、フロッグマングッズを扱う店があった。

野草生活100

 

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松江の北京堂にいた頃、「結婚した当初は食費を減らすために、野草を摘んで食べていたんですよー」と言っていた、美人な患者がいた。

 

東京では奥多摩を除き、野草を食べて生活することなんてことは、不可能に近い。それゆえ、野草を食べて生活できるなんて、松江は何と素晴らしい土地なのであろうか、と感動した。

 

松江へ向かう数週間前、東出雲人である師匠に、松江が如何なる場所なのかを問うたことがあった。すると師匠は、「冬は犬しか歩いていないから」と答えた。

 

純朴なシティボーイはこれを聞き、松江はもはや鳥取砂丘もろとも、人が住めぬほど荒廃したデスバレーの如き様相を呈しているのかと想像していたわけだが、実際には、松江は野菜生活100ならぬ野草生活100が可能な、豊かな土地であることがわかった。

 

そういえば、師匠が東出雲で北京堂を開いていた頃、自宅の植木鉢で大麻を栽培していた松江人が、お縄を頂戴したのちギックリ腰になり、手錠をかけられたまま、警官に連れてこられ、治療してやった、という話を聞いたことがある。

 

確かに、私が松江にいた頃、ある患者が「〇〇山には大麻が自生している」と証言していたから、自宅で大麻を栽培することも可能らしかった。とにかく、松江の自然は豊かであった。

 

うちの近所で採れそうな野草と言えば、タンポポくらいだ。しかし、他人が所有する空き地であるから、許可なく摘み取った場合、お縄を頂戴する可能性がある。

 

私が子供の頃、多摩川の土手で、無許可にむしり取ったつくしんぼを煮付けて食べてるのが好きだ、というお婆さんが近所にいた。しかし今となっては、野草を食べる人はほとんど見かけなくなった。まぁ、草団子を作るために、ヨモギをむしっているような人は、東京にもまだいるかもしれない。

 

ちなみに中国では、タンポポ(蒲公英)は、ベーシックな中药(生薬)の1つとして知られている。

 

昔、中国のある漁村で、村人たちがある魚を食べて、中毒になったことがあったそうだ。中毒になった者は次々と死んでいったが、何故か、タンポポを食べた者だけは生き残った。

 

その後の研究で、タンポポの成分には主に解熱や解毒(清热解毒)、消炎殺菌(消炎杀菌)、抗腫瘍(抗肿瘤)などの効果があることがわかり、鼻炎や乳腺炎、化膿性炎症、潰瘍、皮膚疾患、悪性腫瘍、虫や蛇に咬まれた傷などにも用いられるようになった。

 

また、古代中国で「薬王」と呼ばれた孙思邈は『千金要方』の中で、こんな話を書いている。

 

「ある日、私は手の甲をぶつけて切り傷を負った。傷は日に日に腫れ上がり、途方にくれていた。すると、どこからともなく老人が現れ、『あだん!あんた何しとる?タンポポすり潰して、その傷に塗ってごしなはい』と言った。老人に言われたとおり、新鮮なタンポポをすり潰して傷に塗ると、すぐに腫れが引き、傷が治った」

 

中国では、一般的に鲜药(生の薬草)は、内服よりも外用に用いる方が効果が高いと言われている。それゆえ、鲜药はその効能から、神話に出てくる仙药と同等だとか、灵丹妙药だ、などと言われ、今も好んで、わざわざ鲜药を処方する中医もいる。

 

そもそも古代中国では、現在のような乾燥させた薬草は一般的ではなく、中医は生の薬草を用いることが多かった。いわゆる郎中(村の中医)が患者を診る場合、四診によって患者の処方を考えたのち、患者を治療所で待たせたまま、郎中自身が裏山へ行って適当な薬草を採取し、生のまま調合して、外用または内服にて患者に用いる、というのが普通だったらしい。

 

当時は人口も少なく、村のコミュニティ自体も小さかったから、郎中が診る患者も自ずと少なく、新鮮な薬草を用いることが可能だったのだろう。

 

しかし、人口が増えてコミュニティが拡大してくると、患者が訪れるたびに入山して薬草を採る、という過程が困難になってきたため、次第に干药(乾燥させた薬草)を用いるようになったようだ。

 

コロナウイルスに対する鍼灸治療

中国では、2020年2月頃に、国家中医薬管理局が《新型冠状病毒肺炎诊疗方案》と《新型冠状病毒肺炎恢复期中医康复指导建议》を、中国針灸学会が《新型冠状病毒肺炎针灸干预的指导意见》を発表し、針灸治療によるコロナウイルス感染予防策を提言している。

 

無感染者や感染後の回復期にある患者においては、針灸で体調を整え、免疫力を高め、ウイルスに感染しにくい体を作っておくことが必要である、と国を挙げて説いていたようだ。

 

 

中医は、“经脉内联脏腑、外络支节”の過程に則り、各ツボを刺激することで、臓腑に至る気や血流、自律神経などを整え、たとえコロナウイルスに感染したとしても、ウイルスの臓器に対する攻撃を最小限にとどめられるように、最大限の備えをしておくべきだ、と紙面上で主張している。

 

《新型冠状病毒肺炎针灸干预的指导意见》では、患者の病態に合わせた刺鍼法を公開しているから、ここに抜粋・翻訳(一部改変)して、日本の鍼灸師に役立ててもらいたいと思う。 

 

ちなみに、中国の中医院では、コロナウイルス対策として、刺鍼以外に施灸も行われていたようだ。特に、沉香、穿山甲、干姜、茵陈、木香、羌活、乳香、麝香などの生薬を配合した、血流改善や消炎作用が高いとされる“雷火灸”を、大椎や定喘付近へ行う方法が見られた。

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確かに、灸は空気を浄化すると主張する中医もいるが、実際には灸の煙が呼吸器に与えるリスクが少なくないため、施灸に関しては慎重に考えなければならないだろう。

 

《新型冠状病毒肺炎针灸干预的指导意见(第二版)》より抜粋

*穴位名は中国語に準拠しています。 

(一)医学観察期(感染が確定していない患者)の場合

治療の目標:体の抵抗力と肺脾の機能を高め、邪気を除き、臓器の防御能力を増強させる。

主穴(主に使う経穴:(1)風門、肺俞、脾俞 (2)合谷、曲池、尺沢、魚際 (3)気海、足三里、三陰交 

*施術ごとに(1)~(3)の経穴から1~2穴選ぶ。

主穴に加える経穴:発熱、喉の渇き、空咳がある場合は大椎、天突、孔最を加える。悪心嘔吐、軟便、脈が細く浮いている、舌苔が黄色く歯痕がある場合は中脘、天枢、豊隆を加える。無力感、倦怠感、食欲不振がある場合は中脘、脐周四穴(へその上下左右1寸)、脾俞を加える。サラサラの鼻水、肩背がだる痛い、舌の色が淡紅、脈が遅い場合は天柱、風門、大椎を加える。

 

(二)臨床治療期(感染が確定した患者)の場合

治療の目標:肺脾の正気を高め、臓器を保護し、損傷を減らす。邪気を除き、脾を養って肺を潤し、病の勢いを断ち切り、感情を落ち着かせ、病魔に打ち勝つ自信を強める。

主穴(主に使う経穴:(1)合谷、太衝、天突、尺沢、孔最、足三里、三陰交 (2)大杼、風門、肺俞、心俞、膈俞 (3)中府、膻中または気海、関元、中脘 

*軽症および中等症の場合は、施術ごとに(1)または(2)から2~3穴選ぶ。重症の場合は(3)から2~3穴選ぶ。

主穴に加える経穴:発熱が収まらない場合は、大椎、曲池を加えるか、十宣、耳尖から刺絡する。胸苦しさがある場合は内関、列缺または巨闕、期門、照海を加える。咳、痰がある場合は列缺、豊隆、定喘を加える。下痢、軟便がある場合は天枢、上巨虚を加える。痰が黄色く粘りがあり、便秘がある場合は天突、支溝、天枢、豊隆を加える。微熱または火照りを感じる、または熱がない、悪心嘔吐、軟便、舌が淡紅、舌苔が白く歯痕がある場合は肺俞、天枢、腹結、内関を加える。

 

(三)回復期の場合

治療の目標:体内に残る邪気を一掃し、気力を取り戻して臓器の修復を促し、肺脾の機能を回復させる。

主穴(主に使う経穴:内関、足三里、中脘、天枢、気海

1.肺脾気虚の場合:息切れ、倦怠感、無力感、食欲不振、悪心嘔吐、膨満感、便が出にくい、軟便でスッキリしない、舌苔が厚く歯痕がある。胸苦しさ、息切れなど呼吸器系症状が明らかな者には膻中、肺俞、中府を加える。消化不良、下痢など脾胃症状が明らかな者には上脘、陰陵泉を加える。

2.気陰両虚の場合:無力感、口の渇き、喉の渇き、動悸、多汗、食欲不振、微熱か平熱、空咳で少痰、舌の渇き、脈が細いか無力。無力感、息切れが明らかな者には膻中、神闕を加える。口の渇き、喉の渇きが明らかな者には太溪、陽池を加える。動悸が明らかな者には心俞、厥陰俞を加える。多汗がある者には合谷、復溜、足三里を加える。不眠がある者には神門、印堂、安眠、涌泉を加える。

3.肺脾不足、痰瘀阻络(血行不良)の場合:胸苦しさ、息切れ、発話困難、疲労困憊、無力感、動くと多汗、咳で痰あり、痰が出にくい、皮膚の乾燥、無気力感、食欲不振などには肺俞、脾俞、心俞、膈俞、腎俞、中府、膻中を加える。痰が出にくい者には豊隆、定喘を加える。

 

刺鍼方法について:患者の基礎疾患や年齢、病態、その他の環境や状況に応じて、刺鍼方法を選択すること。鍼灸が適さない場合は施術しないこと。刺鍼法は平補平瀉(早からず遅からず刺入し、手技は荒くせず、得気のち留針すること)を基本とし、毎穴20~30分留針すること。毎日1回治療すると良い。具体的な刺鍼操作については、中国国家標準化管理委員会が公布した《针灸技术操作规范》を参照し、臨床経験に基づいて実践すること。

 

コロナウイルスとAI(人工知能)

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中国ではすでにコロナウイルスの拡大が収束し、1か月ほど前から自宅待機が解除され、工場も通常レベルまで稼働できるようになったようだ。 

 

もちろん、政府の強攻とも言える主導による面が大きいが、特に5G技術を駆使した、いわゆる“黑科技”と呼ばれるAIを搭載したロボットを多数用いて、街中の消毒を徹底したり、接触感染の機会を減らしたことが大きいように思う。

 

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例えば、隔離施設内で各部屋に食事を届けるロボットや、空港や駅の検査場で体温を測るロボット、病院内で薬品その他の物資を運ぶロボット、病院の入口で受付業務を行うロボット、施設内や街中を消毒して回る装甲車型ロボット、空中から消毒薬を散布するドローン型ロボット、郵送物を運ぶ配送ロボットなどが活躍したようだ。

 

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他にも、2019年9月29日から、解放军总医院海南医院と海南省三沙市人民医院の間で開始されていた、5G技術を用いた世界初の遠隔診療も、非接触型かつ効率的な診療方法として実際の臨床現場で導入され、有用であったらしい。

 

コロナウイルスとマスク

中国では、コロナウイルスの感染から身を守るための、マスクの正しい選び方や、使用法の詳細について、テレビなどで特別番組が組まれ、頻繁に放映されてきた。

 

一方、日本では、一向に左様な番組が放映されることもなく、危機感皆無な能天気番組ばかりで、特に左様な番組を愛してやまない賢き日本人は、未だのほほんと過ごしている様子である。

 

 

コロナウイルスが猛威をふるい始めて以来、中国では、感染症の専門家らが、感染リスクの高いスポンジ素材のマスク(海绵口罩)や、綿花製のマスク(棉口罩)は避け、濾過層と保湿層を備えた医科用マスクか、N95同等レベルのマスクを使用するよう強く提言している。

 

すでに中国では、政府が布製マスクはコロナウイルスに有用でないと公言し、状況に応じたマスクの選択方法に関して詳細なデータをいくつも公表している。

 

www.thepaper.cn

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www.sohu.com

 

日本政府が、国を挙げて布製マスクの再使用をゴリ押ししている様子は、竹槍でB29を撃退できると民衆を扇動していた、大日本帝国時代を彷彿とさせる。「布製マスクでコロナウイルスに対峙しろ」という発想は、「竹槍で戦闘機と対峙しろ」と言っているに等しいのではないか。

 

本当に国民を守ろうと思うなら、日本が誇る重松や興研に投資して増産をお願いし、国民全員にN95マスクを配るべきだろう。日本の自称専門家は、何故にN95マスクの増産を提言しないのか?専門家会議に集まっている専門家は、本当に専門家なのだろうか?まぁ、今の政府には土台無理な話であるから、とりあえずは明日から微博で、日本に対する蔑称が「小日本」から、「給食当番」にならないことを祈っている。

 

日本の市場に多く見られる安価なマスクは、中国では普通マスク(普通棉纱口罩、棉口罩、海绵口罩)と呼ばれ、ウイルスなどの顆粒状物質はほとんど捕捉(捕集)できないと言われている。通常、普通マスクは1~2層構造で、比較的直径の大きい花粉や粉じんなどに有効なタイプもあるが、基本的には濾過層がないと、ウイルスの捕捉は期待できないとされている。コストが最もかかると言われているのは濾過層(ろ過フィルター)であり、激安マスクは濾過層を持たないため、光源にかざすと光が透過するほどペラペラかつスケスケであることが多い。

 

日本では、メディアへの露出が多い自称感染症の専門家でさえ、感染予防において最も有用なマスクについて詳しく語ることがあまりない。まぁ、某首相でさえあんなマスクを装着しているお国柄であるから、当然と言えば当然かもしれない。

 

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一方、中国の感染症の専門家は、このような普通マスクは「没有用(役に立たない)」と、メディアを通して断言している。さらに、布に綿花をサンドイッチしたタイプなど、マスク自体に厚みがあったとしても、濾過層が無ければコロナウイルス予防に対しては効果が無い、とも述べている。つまり、マスクは厚みよりも濾過層の有無が重要である、と提言している。

 

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外科などで使用されている外科用マスク(医用外科口罩)は、一般的に、中間に濾過層を設けた3層構造で、装着ミスが起こらないよう、外側は青、内側は白と明確に区別されており、細菌の捕捉能力は95%以上、ウイルスなど顆粒状物質の捕捉能力は30~75%程度だとと言われている。また、医用外科口罩は普通口罩に比べてサイズが一回り大きく、頬などに体液やウイルスが付着しにくいよう設計されていることが多い。

 

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N95マスクは、CDC(アメリカ疾病管理予防センター)でもウイルス対策用に推奨している、医用マスクのフラッグシップで、0.3μmの微粒子を95%以上捕捉できると言われている(中国にはKN95と呼ばれる規格もある)。基本的にポリプロピレン製の濾過層が3重になっていることが多い。コロナウイルスの直径は約1万分の1ミリ、約0.1μmであるが、通常ウイルスは空気中のホコリや塵、呼気中の吐出物などに付着しているため、N95マスクで十分な防御作用を発揮することができる。

 

PM2.5(雾霾)は直径約2.5μmと、ウイルスよりも若干大きいが、通常のマスクでは防げないと言われている。これについては実際に、数年前から日本のメディアでも公言されていた。

 

N95マスクには、空気弁(呼气阀)のあるタイプと、無いタイプが存在する。空気弁があるN95マスクの場合、呼気時に装着者の息が空気弁を通して外へ吐き出されるため、2次感染を引き起こす可能性があり、中国の専門家は、感染者は装着すべきでないと警告している。

 

もちろん、老人やCOPD慢性閉塞性肺疾患)がある患者などにおいては、呼吸が楽にできる空気弁付きマスクが最良であるとしているが、N95マスクの装着は肺への負荷が強いため、すでに感染が確定されている場合は隔離し、このようなマスクは使用させてはならないと提言している。

 

ちなみに、医用口罩と医用外科口罩の違いは、主には濾過層の質の違いで、当然ながら外科用マスクの方が防御性は高いとされている。通常、普通口罩と医用口罩は濾過層が無いか、あったとしても薄型で、医用外科口罩は防水層と濾過層、湿潤層の3層構造で、N95マスクは濾過層が3重になっているのが一般的だ。つまり、普通口罩→医用口罩→医用外科口罩→N95口罩(KN95口罩)の順で防御レベルが上がると考えればよろしい。

 

中国の病院においては、コロナウイルス対策のため、医療関係者はみな空気弁の無いN95マスクを装着していた。また、医師および看護師らによる衛生管理は徹底されており、N95マスクを装着した場合、医療関係者と患者双方への感染を防ぐため、勤務が終わるまでマスクを外すことは許されておらず、勤務中は水を飲むことさえ禁止されていたようだ。

 

一応、病院では6時間交代で勤務することになっていたそうだが、実際には、飲まず食わずで休む間も無く働かざるを得ないほど、壮絶な現場だったらしい。そんな甲斐もあってか、今は多くの大衆が仕事現場に復帰し(复工)、中国では日常を取り戻しつつあるようだ。きっと、彼らの努力が無かったら、もっと多くの犠牲者が出ていただろう。

 

マスクの正しい選び方や使用方法に関しては、以下の動画が役に立つ。中国語がわからなくても、専門家が実物を用いてわかりやすく説明しているから、有用であると思う。

www.youtube.com